オーナーズエンジニア(設計コンサルタント)のニコム

3月25日
日本理化学工業株式会社 会長　　大山 泰弘 氏を講師にお招きし
「人は働いて幸せを知る～知的障害者に導かれた企業経営から～」
セミナーを開催いたしました。

日本理化学工業株式会社さんでは
国内トップレベルのシェアを誇るチョークを作っています。
ただ、そのチョークを作っている工場で働いている方の
７０％以上が知的障害者の方です。

今回、大山会長には
「皆働社会」というヴィジョンの元に「人間の幸せ」をご講演いただきました。

みなさま、人間の究極の幸せは何だと思われますか？

大山会長は、このようにお話をされました。
『法事で偶然隣に座った禅僧の方にこのように言われました。
「人間の究極の幸せとは
・愛されること
・褒められること
・人の役にたつこと
・人に必要とされること」だと。』

大山会長は昭和３５年、知的障害者の雇用をはじめました。
その時の採用理由は「かわいそうだから」というものだったそうです。

採用後数年して、法事で偶然隣に座った禅僧の方に
究極の幸せを説かれ、その幸せを「働く」ことへと結びつけた
大山会長は自社に持ち帰り、知的障害者の方の働く環境創りにご尽力されました。

偶然、隣に座った方から
偶然、かけていただいた言葉で
大山会長は多くの知的障害者の方を雇用するきっかけを得ました。

何気ない日常で交わされる言葉や
すれちがう人たちとの出会いやご縁を
自分の人生や、自分を取り巻く環境に反映させることができたら
きっと私たちの人生はもっと色鮮やかなものになるのではないでしょうか。

講演終了後、大山会長を
新幹線の改札口までお見送りし、お帰りの際に握手をしていただきました。

大山会長は
とてもあたたかく、大きな手で、しっかりと私の手を握り返してくださいました。
私はその手に「やさしさ」を感じました。